フルビルドの可能性に挑戦した友人を紹介します。

石をテーマにした彫刻作品の創作活動を続けている芸術家夫婦、上田 快さんと亜矢子さんのトライアルです。

経緯
都心で生活していた二人は、結婚を機に、快さんが作品製作のために購入し、アトリエにしていた山梨県長坂町の土地にジオデシックドームを建てることを計画。短期間にジオデシックドームについて猛勉強した快さんは、より少ない予算で、時間をかけて自分で建てるにはパネル工法よりもフレーム工法の方が、少人数で重機など使わずに作れると判断。最初、コネクターキットだけをアメリカのメーカーから購入して、フレームに使う2×6などの角材やパネルに使う合板ベニヤなどは、自分で業者から直接購入する計画を立てました。
あるタイミングで某メーカーのドームキット組み立て現場を見学するチャンスを得た快さんは、鉄を溶接して作られていたコネクタに注目します。普段、石を彫刻している快さんのアトリエには、すでに鉄の溶接機や切断するために使うアセチレンバーナーやグラインダーなどの工具が整っていたのです。
快さんが「できる!!」と思ってから2週間後、それはまるで現代彫刻の鉄のオブジェのような風貌で我々の前に現れました。
コネクタを溶接して組み立てるためのジグです。
とても素人の仕事ではありません。このジグは、プロが製作しているメーカーのジグと変わらない完成度に見えます。
手にしているクランプ(押さえ)を使って鉄板の材料をジグに固定します。
すでに溶接は終わっている完成したコネクタをジグに取り付けて、全体の様子を見せてもらいました。センターにはパイプ状の鉄管をカットした材料が入っています。これは6角形のコネクタなので6方向に2本の鉄板を溶接して、フレームの角材を挟むような仕様です。
完成したコネクタ。
フレームの角材を取り付けるための穴はまだ開いていません。

この後の経緯は、快さんからいただいたメールと写真を見ていただくことにしましょう。

快さんと同じように自作でコネクタ製作を検討されている方は、気軽に相談してくださいとのことです。

メールアドレス:"Kai Ueda" <kai_u@pop21.odn.ne.jp>

差出人 : "Kai Ueda" <kai_u@pop21.odn.ne.jp>
件名 : ドームの進行状況です。
宛先 : "Shinichi Kurita" <kurita@geodesicjapan.com>


こんにちは、クリタさん。
ここのところ時間がとれて、ドームの事を少し集中してできました。その進行具合を報告します。

みなさんと会った時に見せたジグとコネクタの試作品を元に、3種類のジグを作りました。この間見てもらったジグは、そのまま使おうと思っていたのですが、問題点が二つあり結局作り直すことにしました。
それは、頂点をどこに持っていくかということと、ジグのベースになる鉄板に4.5mmを使っていたのですが、それでは薄くて熱で反ってしまうとことです。
頂点はこの間電話で話したように、2×6角材の外合わせにして、鉄板は9mmを使いました。
それで試作品を作ってみたところうまくいったので、20フィートのドームの部分の仮組をしてみました。
パネルにしたら6つの三角形分で、コネクタが7つ、スタッドが12本分です。
これがうまくいったので、写真を添付ファイルで送ります。写真は見てもらったらだいたいわかると思います。
この仮組の目的は、コネクタの角度の確認もありますが、
スタッドの寸法の計算方法があっているかということも確認かったのです。
(エクセルで直径を入れるとストラットの寸法が出るような表を作ったのですが、それが実際に使えるかということ)
あと、どのぐらいの遊びがあるかということ、これも実際に感じを見てみたかったことです。
最後にスタッドの角度や寸法を今CADで作図しているのですが、それを確認したかったことです。
スタッドの角度や、寸法はまだできていませんが、今週中にはそれもできて、できればパネルまで張ってみたいと思っています。

ながながとなってしまいましたが、少しドームの形に近づいたので報告します。

                           カイ